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2019.10.15

コレステロールの新基準値、正常値とは?数値が高くなった時の対処法は?

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「コレステロール値が、ちょっとね...」と健康診断で医師に言われたら、ドキッとしますよね。ひと昔前までは、こう言われると、「高脂血症」を思い浮かべた方もいらっしゃると思います。しかし、現在は、一概に、コレステロール値が高ければ悪い、低ければ良いという基準だけではないため、コレステロール値に何らかの問題がある場合を総称して、「脂質異常症」と呼ぶようになりました。近年、コレステロールが善か?悪か?という問題がよく話題に上りますが、実際、私たちは、コレステロールについて、正しく理解しているでしょうか?多くの現代人が悩むコレステロールの問題、きっとあなたも他人事ではないはずです。改めて、理解を深めてみませんか?

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総コレステロール値とは?LDL・HDLコレステロールの違いと基準値は?

コレステロール値に何らかの問題がある「脂質異常症」と診断されても、実は自覚症状がない人がほとんどと言われています。ただ、そのままにしておくと動脈硬化を引き起こし、ある日いきなり心筋梗塞で倒れてしまう...なんてことにもなりかねません。逆に言えば、自分の健康状態を知って、現状を改善することで大きな病も防げるかもしれないということ。では、そもそもコレステロールとは何なのか?なぜ、病気の大きなリスク要因になるのか?その正体を知っておきましょう。

コレステロールって何?善悪はあるの?

何となくマイナスなイメージを持たれやすいコレステロールですが、人間の体に存在する脂質のひとつで、健康を維持するためには、必要不可欠なものです。その働きは、身体の細胞膜の形成の他、各種ホルモンや胆汁酸、ビタミンDの前躯体の材料になるなど、多岐に渡ります。

コレステロールは、食事によって取り入れられる分量も2~3割程度はあるものの、7~8割程度は糖や脂肪を使って肝臓で合成され、食事からの摂取量が多いと、肝臓での合成量が減るというように体内で調整されています。

つまり、コレステロールが適度なバランスに保たれているのであれば、特に問題はありません。よく悪玉、善玉と言われますが、コレステロールそのものに善悪はないのです。とはいえ、体内調整のバランスが崩れ、量が過剰になったり、少なくなりすぎてしまったりするのは問題です。問題があるかどうか知るためにも、定期的に健康診断を受けることはとても大切だと言えるでしょう。

総コレステロール値をどう考える?

コレステロールは、血液の流れに乗って、体内の必要な場所へ運ばれます。
このとき、そのままでは血液に溶け込むことができないため、リポ蛋白という粒子に包まれた状態になります。このリポ蛋白には種類があり、最も多いのがLDL(低比重リポ蛋白)で、その中に含まれるコレステロールをLDLコレステロールと呼びます。

そして、もう1種類重要なのが、HDL(高比重リポ蛋白)でこの中に含まれるものをHDLコレステロールと呼びます。一般的に、LDLは悪玉、HDLは善玉と言われるのは、それぞれの役割が大きく異なっているためです。LDLは肝臓で合成されたコレステロールを全身の組織や細胞の隅々まで運ぶ役割をし、HDLは体内に余ったコレステロールを回収し、再生できるように肝臓に運びます。

「総コレステロール」は、このLDLコレステロールとHDLコレステロールどちらも合わせたもののことで、国際的に脂質異常症の診断に広く用いられています。しかし、日本人は相対的にHDLコレステロールが高い傾向にあり、総コレステロールだけで判断するのが難しいと言われています。そこで、日本では、主に動脈硬化性疾患に影響が大きいとされるLDLコレステロール値を基準に診断されるようになりました。
また、一方で血液中のコレステロールが過剰にならないように働くHDLコレステロールの値も重要な指標として考えられています。

悪玉コレステロール(LDL)の基準値とは?

悪玉と呼ばれるLDLは、肝臓から各臓器へコレステロールを運びますが、量が過剰になってしまうと、血管壁にどんどん蓄積されていってしまいます。
脂質異常症と言われる境界線は、LDLコレステロール値が140mg/dl以上と言われています。

さらに、180mg/dl以上にもなると、危険信号がともりはじめます。ここまでくると、正常な人と比べて、約3~4倍も心筋梗塞や狭心症になりやすい状態です。早めに、医療機関を受診する必要があります。
参照:厚生労働省 健康局:「標準的な健診・保健指導 プログラム」

善玉コレステロール(HDL)の基準値とは?

善玉と呼ばれるHDLは、余ったコレステロールの回収屋。HDLコレステロールがきちんと働くことで、血管壁にコレステロールが滞ってしまうことを防ぐことができるので、血液中に一定量以上必要です。
HDLコレステロールの基準値は、40mg/dl。これより少ないと低HDLコレステロール血症で、やはり脂質異常症の状態。一般的に、低HDLは、中性脂肪が高い人や運動不足の人などに多いと言われており、生活習慣の改善が必要です。

コレステロールは比率が大事

ここまで見ると、役割の違う2つのコレステロール、LDLコレステロールとHDLコレステロールのバランスが大切だということが分かりますよね。特に、最近は、LH比という比率も重視されています。LH比の算出法は、LDLコレステロール÷HDLコレステロール。つまり、LDLコレステロールが高く、HDLコレステロールが低くなるほどLH比は高くなるということ。また、たとえLDLコレステロールが正常の範囲内でもHDLコレステロールが極端に低ければ、LH比は高くなり心筋梗塞のリスクも出てきてしまいます。一般的に、LH比が2.5以上だと、動脈硬化や血栓のリスクが高まると言われています。さらに、診断や治療の目安として「他の病気がない場合は、2.0以下」、「高血圧や糖尿病、心筋梗塞などの既往歴がある場合は1.5以下」に抑えると良いとされています。

コレステロールの高低は遺伝に左右される?!

まれにではありますが、脂質異常症は遺伝によって起こる場合もあります。これは、家族性コレステロール血症といって、遺伝的要因で若いときからLDLコレステロール値が高くなってしまうもの。そのまま放置し、動脈硬化が進むと、若年期でも血管が詰まり心筋梗塞を起こす場合もあります。若いのに、LDLコレステロールが180mg/dl以上もあるようなら要注意。また、家族や近親者に脂質異常症が多い人の場合も注意が必要です。

コレステロール高め、低めそれぞれの問題点

すでにお話ししたように、コレステロールは、身体に必要不可欠なもので、一概に高ければ悪い、低ければ良いというような単純な基準で考えられません。そもそも健康な人の身体では、コレステロールは、作られる量、外から吸収する量、使われる量、排出する量を常にバランスよく調節しながら、血液中のコレステロールも一定量に保たれるようになっています。しかし、この調節がうまくいかなくなると、脂質異常症の問題が出てきます。では、なぜ、このようなことが起こるのか、その原因と問題点を考えてみましょう。

コレステロールが高めになる原因は?

余分なコレステロールが多い血液は、いわゆるドロドロの状態。このようになってしまう原因としては、血液中のコレステロールの濃度を一定に保つために働いている女性ホルモンや甲状腺ホルモンなどの仕組みがうまく機能しなくなっているためと考えられています。特に女性は、閉経後、コレステロールが上昇傾向になりますので注意しましょう。

また、偏った食生活もコレステロールのバランスを乱す原因となります。特に飽和脂肪酸やトランス脂肪酸など脂質の取りすぎには注意が必要です。肉や乳製品などの過剰摂取やジャンクフードや脂っこい食事が続いてしまうようであれば、コレステロールの増加だけでなく、肥満や糖尿病など別の問題も招いてしまいます。普段の食事が、加工品やジャンクフードに偏ってしまっているようであれば、健康のためにも食生活の改善を考えましょう。

コレステロールが低くて心配なこととは?

コレステロールが低い場合は、栄養吸収障害、肝硬変などが疑われます。またコレステロールが不足すると免疫力が低下するため、悪性腫瘍や脳出血など大きな病の危険もはらんできます。あまりに低い場合は早急に医師の診断を受けた方がよいでしょう。

コレステロールの最新情報。新基準値とは?

近年、様々な研究によって、コレステロールに関する情報は、アップデートされ続けています。例えば昔は、卵はコレステロールが高いから1日1個まで...という話もありましたが、その考え方にも変わってきています。コレステロールの新しい基準値も含め、最新事情も少しチェックしておきましょう。

食事によるコレステロールの摂取上限が撤廃

2015年、厚生労働省は「日本人の食事摂取量基準」からコレステロールの上限値を撤廃しました。つまり、コレステロールを多く含む卵や魚介類を食べることに、特別な制限がなくなったわけです。 元々、コレステロールは体内で合成される脂質。食べ物から摂取するコレステロールは、体内で作られるコレステロールの1/3~1/7を占めるに過ぎません。また、私たちの体はよくできていて、コレステロールの摂取量に応じて、肝臓での合成量を調整します。実際、様々な調査が行われていますが、コレステロール摂取量が血中コレステロールに直接的に影響する科学的根拠が見当たらず、むしろ、むやみに制限することで、高齢者が低栄養に陥る可能性も示唆されるようになりました。こう聞くと、これまで卵を我慢していたという人には朗報ではないでしょうか?ただし、何にせよ、食べ過ぎは禁物。栄養の偏りやカロリーオーバーに繋がると、生活習慣病の原因となってしまうので、気をつけましょう。

nonHDLコレステロール値とは?

nonHDLコレステロール値とは、新しい基準として、今後、一般的になりつつある脂質管理目標値。
総コレステロール値からHDLコレステロール値を引いた値
のことを表します。

実は、これまで、LDLコレステロール値を直接測定すると、中性脂肪が高い人の場合、測定値の信頼性が低くなってしまう問題がありました。対して、HDLコレステロールは直接測定した場合も大きな問題点はないと言われています。こうした現状から、nonHDLコレステロールは、LDLコレステロール値よりもより精度が高い検査項目として考えられるようになりました。
具体的には、nonHDLコレステロール値が170以上だと生活習慣の改善や保健指導を受ける必要があるレベル。210以上になると、nonHDLコレステロール値が130mg/dl未満の人と比べて、約3~4倍も心筋梗塞や狭心症になりやすいことが分かっています。この場合は、至急、医療機関を受診する必要があります

参照:標準的な健診・保健指導 プログラム【平成30年度版】 p125(厚生労働省 健康局)

コレステロール値を下げるには?

最後は、LDLコレステロール値、またはnonHDLコレステロール値が基準値より高くなってしまった場合の話。コレステロール値を下げるために、どんな対策が有効か?考えておきましょう。

食事で気をつけることは?

コレステロールが高いと言われたら、まず食習慣を見直してみましょう。動物性の脂質やジャンクフード、お菓子などは極力控え、野菜やきのこ、海藻類や豆など食物繊維の多い食材をきちんと摂りながら、バランスの良い食生活を心掛けるようにしましょう。

また、青背魚に含まれるDHA、EPAなどの多価不飽和脂肪酸は、HDLコレステロールを増やし、LDLコレステロールを下げる効果があると言われています。普段の食事に上手に取り入れていきたいですね。

運動も大事!

コレステロール値の改善には、適度な運動も重要です。運動不足で中性脂肪が高い人はHDLコレステロール値が低く、メタボリックシンドロームにもなりやすい状態。日常的に身体を動かすようにしましょう。また、喫煙もコレステロールのバランスに悪影響を及ぼします。喫煙している場合は、まず禁煙から始めてみましょう。

コレステロールは、薬にたよってでも上下させるべき?

生活習慣の改善など保健指導でも大丈夫なレベルなら良いですが、医師の診断によっては、薬でコントロールする必要も出てきます。食事療法を試しても、目標とするコレステロール値までなかなか下がらない場合は、食事療法に加えて薬の服用が必要になるでしょう。この場合は、医師とよく相談しながら、自分に合う改善策を考えましょう。

まとめ

「脂質異常症」は目に見えるものではなく、また自覚症状も出にくいもの。定期的な健康診断で、自分のコレステロール値を確かめておくことはとても大切です。もし、コレステロール値のバランスが少し崩れているようなら、早めに生活習慣の改善が必要。また、問題のない場合も、ちょうど良いバランスをキープし続けたいですよね。是非、今回ご紹介したような食生活の改善や運動なども取り入れてみて下さいね。

LDLコレステロール値が高めな方には...
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編集者 サンスター株式会社編集部
公式ホームページ https://jp.sunstar.com/
会社設立日 1932年
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