今も昔も、自然災害が人々の生活の大きな脅威であることに変わりありません。実際に災害が起こった時、災害ダメージを最低限に抑えるためには、各家庭での「備え」が大切です。
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避難所生活で見逃されがちなオーラルケア
・もしもの自然災害に備える。心身の健康を保つ知恵(https://www.sunstar-shop.jp/column/article/20210224.html)
災害時、食品はしっかり備えても、歯磨きや歯ブラシの備えが盲点になる場合があります。
上述のコラムでは、水が貴重な避難生活では、歯磨きが充分にできないことでお口の中の菌が繁殖し、その結果誤嚥性肺炎などの疾患を招く可能性があるということをお伝えしました。
災害直後の「在宅災害生活」の食事は、ローリングストックでストレスを軽減
非常食だからといって、普段の食生活とかけ離れたものを何日も食べるのは、ストレスが溜まりやすいものです。
そのため、「ダメージを受け食欲が湧かない時こそ、慣れた味のものを」という観点で、非常食を備え、被災時の心理的な負荷を減らすような工夫も大切です。また一方で、用意した非常用食品が賞味期限切れで使えなかったという事態も、多くあるようです。これらのことから、非常食や備蓄食材の管理をより簡便に行う知恵が必要だと、専門家の間でも共通の意見として提議されています。
このような教訓から、現在では「ローリングストック法」と呼ばれる非常食備蓄方法が推奨されるようになりました。
ローリングストックとは、日頃から自宅で利用しているものを少し多めに買い備えつつ、当面の被災生活を送る手立てにしようという方法を指しています。
ローリングストック食品、オススメのポイントは?
日常的に使う食品の中でも、当然ローリングストック向きの食品というものと、そうでないものがあります。まずはどのような食品が、ローリングストックに適しているかを考えてみましょう。
・常温で保存できること
ライフラインが停止した場合、冷蔵保存ができなくなる場合が考えられます。常温で保存できる食品であれば、その点の心配がありません。
・調理の手間がないもの
災害時、ライフラインが停止すると調理ができなくなる場合が考えられます。普段食べている加工食品の中でも、開封するだけで美味しく食べられるものは、ローリングストック向きの食品だと言えるでしょう。
・賞味期限が長いもの
一般的に「水分量の少ない食品」や「密閉された食品」の多くは、生鮮食品に比べ消費期限が長めです。
また、チョコレートなどの甘いもの、ポテトチップスなどのスナック菓子のような食べ慣れたお菓子も、いざというときのローリングストック食材として活用できます。
・いざという時、持ち運びができるもの
在宅災害生活を送っている途中で、避難所に移動しなければならない事態に発展する場合も想定しておかなければなりません。その場合は、他の災害用品と一緒に持ち運べるコンパクトさがあると尚良です。
・水分と栄養分が同時に補給できるもの
災害時は水不足の問題が発生しやすいため、水分と栄養を同時に摂取出来るドリンクがあると便利です。災害由来の食欲不振にも、ドリンクタイプが役に立つ場合があります。
「緑でサラナ」や「緑黄野菜」は非常食としてもおすすめ
災害時に不足しがちな野菜を、「緑でサラナ」や「緑黄野菜」で補うことができます。
災害時の非常食であっても、栄養を考え、美味しさや飲みやすさを諦めないことも、日常生活を速やかにリカバリーするための生活術であると認識し、日頃の食事に取り入れてみてはいかがでしょうか?