BEAUTY
2021.07.30

スキンケアの延長線!日焼け止めを味方につける7つのアイデア

夏真っ盛り、どんどん陽射しが強くなってきました。
夏らしい景色を感じ気持ちがいい反面、肌にとっては油断ならない季節であることは、ご存知の通りです。

下のグラフは、サンスター本社がある大阪府の累年平均紫外線量ですが、3月頃から紫外線量がだんだんと上がり、7月から8月にかけ、ピークを迎えていることがわかります。そしてピークを迎える7月〜8月と比べて、4月〜6月の紫外線量も負けず劣らず多いことがわかりますね。

つまり日焼け止めを用いる季節は、盛夏に限ったことではないということ。
このことから考えても、日焼け止めはメイクの一部だと捉えがちですが、日々行うスキンケアの延長だと捉えてケアすることが大切です。

こちらのコラムでは、意外と知られていない日やけ止めの効用や役割について、基礎的なことから豆知識まで、しっかり解説。健やかな肌作りのために、ぜひご参照ください。

紫外線とは?

太陽の光には、目に見える光(可視光線)以外に、目に見えない光として赤外線や紫外線と呼ばれる光があります。
そして紫外線は、波長の形状と性質の違いによって「A領域紫外線(UV-A)」「B領域紫外線(UV-B)」「C領域紫外線(UV-C)」の3つに分かれています。この3つの紫外線のうちで地上に届くのは、「A領域紫外線(UV-A)」「B領域紫外線(UV-B)」という2種類の紫外線です。C領域紫外線(UV-C)はオゾン層でほとんど吸収され、地表には到達しません。
つまり、私たちが生活する上で注意しなければいけないのは、一般的に「UV-A」と「UV-B」と呼ばれる紫外線です。

参照:環境省 紫外線環境保険マニュアル2020

UV-AとUV-Bの違いは?

UV-Aはしわ・たるみの原因

UV-Aは、地表に降り注ぐ紫外線の大部分を占めると言われています。窓ガラスを透過して室内にも届くため、家やオフィスなどにいる時も注意が必要です。 また、UV-A は、波長が長いため、表皮層を通過し真皮層にまで到達し、真皮にあるたんぱく質に悪影響を及ぼし、しわやたるみの原因になるとされています。

UV-Bはシミの原因

UV-Bはオゾン層などに遮られて地表に届く量が減りますが、完全に遮られるわけではありません。UV-Aよりも波長が短いため、真皮までは到達しませんが、肌の表皮層の細胞に影響を与えます。皮膚を赤く炎症させる火傷のような「日焼け」や肌を黒くする「日焼け」の原因になったり、メラニンを生成しシミの原因になるとされています。

紫外線だけじゃない!近赤外線にご注意を

紫外線だけでなく近赤外線も忘れずケア

シミ・しわ・たるみなど、肌の衰えを引き起こす原因はUV-A・UV-Bと思われがちですが、実は太陽光に最も多く含まれているのは、近赤外線です。近赤外線は窓ガラスも通過し、UV-A・UV-Bよりも肌の奥に届いてコラーゲンなどを破壊します。UV-A・UV-Bに加えて、近赤外線もブロックできる日焼け止めクリームで、太陽光から肌をしっかりガードすることも大切です。

日焼け止めにはどんな種類があるの?

紫外線から肌から守る日焼け止めには、大きく分けて「紫外線吸収剤」を用いたタイプと「紫外線散乱剤」を用いたタイプ、あるいはその両方を用いたタイプがあります。

紫外線吸収剤とは?

紫外線を吸収し、熱エネルギーに変える作用を持つ科学物質を用いた処方の日焼け止めを指します。紫外線を吸収する際に、肌の上で化学反応を起こすことで紫外線をさえぎるため、刺激があり、肌に負担があるというデメリットがあります。

紫外線散乱剤とは?

紫外線を肌の上で反射する物質を用いた処方の日焼け止めです。肌の上で薄い膜をつくり、紫外線をさえぎる効果があります。
一般的に、紫外線吸収剤より肌に負担が少ないと言われていますが、使用感にザラつきがあったり、乾燥の原因になりやすいというデメリットがあります。
こうして読むと「日焼け止めって肌に良くないことがあるんだ……」と、お感じになる方もいらっしゃるかも知れません。
とはいえ、紫外線が肌に与える影響は、想像よりもずっと大きいもの。日焼け止めのデメリットを過大に捉えず、特性を知り、デメリットを小さくする方法を身につけ、上手に付き合ってゆくことが大切です。

日焼け止めに書かれているSPAやSPFの意味は?

では、日焼け止めのパッケージにかかれている「SPF50」や「PA++++」などの表示は何を意味しているものでしょうか?
なんとなく数字が大きければ、効果が高いようなイメージがありますが、具体的にどんな効果があるのか?を正しく理解すると、日焼け止めの選び方が、ぐんと楽になります。

SPF

Sun Protection Factorの略称で、主にUV-Bを防ぐ指標として用いられる用語です。
概ね1〜50+までの数値で表示され、数値が大きいほど、UV-Bの防御効果が高いとされています。

PA

Protection Grade of UVAの略称で、UV-Aを防ぐ効果を示す用語です。
市販の製品では、「PA+」「PA++」「PA+++」「PA++++」という4つのグレードで区分されています。
+の数が多いほど、UV-Aを防ぐ効果が高いとされています。

普段の買い物に行く時と、屋外でスポーツを楽しむ時では、日光に当たる量に大きな差がありますよね。 日光に当たる時間が少ない時は、SPFもPAも低めの数値のものを選び、肌負担を軽くする。スポーツを楽しむ時は、SPFもPAも高めで、汗に強い処方のものをこまめに塗り直す。

季節性の変動の点からは、秋冬のUV-Bが少ない季節はUV-Aを防御することに注力し、UV-Bが増える春夏はよりSPFの数値が高いものを用いるなど、使い分けが出来たら上級者。 あるいはご自身の生活スタイルや、日光に当たる量に合わせた、オールマイティな1本を選ぶというのも、日焼け止め選びのお悩みを少なくする手立ての一つです。

いつ・どれくらい塗るの?

紫外線=屋外というイメージがあるかもしれません。UV-AとUV-Bの違いを説明する際にも少し触れましたが、実は屋内で過ごしていても、紫外線は私たちの身体に届いていることをご存知でしょうか?

UV-Aの中には、波長が長いUV-A-Ⅰというタイプの光があります。UV-A-Ⅰは、窓ガラスを超えて屋内に侵入する少し厄介な紫外線です。窓際に長時間いて日焼けした……というのは、この紫外線の影響によるものです。

このような「うっかり日焼け」から肌を守るためにも、毎朝のスキンケアのあとに、すぐ日焼け止めを塗る習慣をつけると良いでしょう。

どこに塗る?

顔や首、手や足の甲など、露出している部分は、しっかりカバーするように塗りましょう。腕や足などの広い面に塗る場合は、ボディ用と表示のある日焼け止めを使うと塗りやすいですよ。

どれくらい塗る?

顔に塗る日焼け止めの量の目安は、およそスプーン1杯分。手のひらに500円玉大程度の分量を目安にすると良いでしょう。

日焼け止めの正しい落とし方は?

日焼け止めの種類の項目でも少し触れましたが、日焼け止めに含まれる成分の中には、肌への負担が大きかったり、乾燥の原因となる成分も存在します。

毎日のスキンケアでも基本になることですが、日焼け止めを塗った後はしっかり落として、しっかり保湿することが、健やかな肌を維持する大原則です。
その後、化粧水美容液や乳液、クリームのステップで、しっかりと潤いを留めるようにしてください。
潤いのある肌は、正常なターンオーバーを促す効果もあるので、陽射しに当たった後は一層丁寧にケアするようにしてくださいね。